書評-本好きさんのコラム-:「多忙感」菅原洋平

 今回手に取ったのは、「多忙感」という、ビジネス書が並ぶゾーンに置かれていた本です。
 並行して、この書評に書きたいなと思う小説を読んでいる途中ではあったのですが、思わず手に取った理由はもちろん日々「多忙」に感じていたからです。
 みなさん、忙しい毎日を送っているんだなあすごいなあとSNSなどで見聞きして感じていますが、私とみなさんは同じくらいの「多忙」なのかな?とか「多忙」を解消する方法なんて、仕事辞めないと無理だよね?とか考えていたので「多忙感」という題名を見て、「感」じゃなくて「多忙」なんだけど?と思ったのです。ただ、この忙しさの解決の糸口が少しでも見つかれば嬉しいなと思って読んでみました。

 
 急なメールやチャットに返信した直後、もう一度メールやチャットを開いてしまう。その時に電話がきたり、声をかけられたりするととてもストレスを感じてしまう。

 この内容を読んで、え!?と思いました。急ぎ、重要なメールやチャットにざーっと返信した直後にもう一度メールやチャットを開いてしまう行為・・・私が無意識的に不可解な行動をとっているということに気づかせていただけたのですが、私は何をやっているんでしょう?(笑)
 そして「直後にメールを開いている時(無意味な時間)」に電話が来たり、声をかけられたりしたらイライラしてしまうんです。これが多忙感の症状というのですから笑ってしまいました。

 マルチタスクは良くないとか、そもそもマルチタスク自体存在しないとか、タイムマネジメント力をあげろとか、完璧主義をやめましょうとか、さまざまなことをいろんな本などで知り、取り入れてきたつもりでしたが、私の生活はずっと「多忙」で、毎日「無駄な延長戦」をしているというのですから、驚きです。

 確かに今私は、社内組織の課題の解消、期末に向けた昇給や人事評価、店舗単位のタスク、新店の打合せ、新規事業の作成物、記事の執筆を大きな柱として、追加で1日10〜15は細かいタスクを抱えており、仕事は少なくはありません。
 チャットの返信や決定事項を含めると多い日では100近い「リアクション」をこなしていると思います(この「リアクション」が疲れるんですって!)。銀行や取引先、医師や教授などとのアポイントは月に何件もありますし、採用イベントやインターン、講演など季節ごとに月単位で取り組む仕事もあります。
 これに加えてプライベートでは夕方以降、子供達からの言動に対する「リアクション」で、寝るまで脳は休みなし。さらにお風呂や手が空いた時についついSNSを開いて、リラックスしているつもりが、さらに自ら脳を疲れさせているようです。

 携帯で何か調べようとして、手に取ったら何を調べるつもりだったんだっけ?ってなるよねえ〜歳かねえ〜なんて友人と話していましたが、これも多忙感の症状のようです。さらに、最近講義をしていて専門用語が出てこない、語彙力が落ちたと感じることが多く、本を読む量が減ったからなのかもしれないと焦っていたのですが、これも多忙感によるものかもしれないというのです。

 解決法はぜひ、本著を読んでいただきたいのですが、言われてみれば当たり前の連続でありながら、妙な説得力があり、本の中にたくさんヒントが散らばっています。これらを見逃さず、軽視せずに自分の生活に取り入れることができれば今の多忙感が解決されるのでは、と明るい気持ちになることができました。筆者がとてもシンプルに書いてくれていてとても読みやすいので、1時間かからずに読めてしまいましたが、10回、20回と読んで自分のものにしていけばきっと毎日が少しずつ変わるのではないかと感じます。ぜひ、毎日忙しいと感じている方々、特に最近処理能力が落ちているかもしれない、もっと頑張らきゃ、もっと効率よくやらなきゃ自分の時間が全くない、などと感じている方は一度読んでみてください。ヒントになると思います。

 ということで、メールやチャットを返信したり、電話に出たり、間に打ち合わせを挟んだりしてマルチタスクを処理しながらこの記事を書いている自分を深く反省しつつ、この後は単純作業を挟んで脳を休め、上手に脳を労わってやりたいと思います。

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